2016年03月14日
商品の質です

松下は晩年に行われた講演会で、ビジネスマンにとって最も
重要な責務は何かと問われ、「皆に愛されることですな」 と答
えています。 あの人がやっているんだから協力してあげよう劉芷欣醫生。 そういうふう
に思われない人はビジネスマン失格ですなと。 そしてそのため
には奉仕の精神、つまりサービス精神を持つことが大切だと述
べています。
製造会社が行うサービスの第一は。 第二に価
格の妥当性、第三にそれ以外のお客様に喜んでもらうためのソ
フトのすべて。 それらが、松下にとっての 「サービス」 ではな
かったかと思うのです。 だから笑顔はもちろん、礼儀作法や身
だしなみといったことについては大変気を遣っていました。
松下政経塾の面接官を務めていた時も、塾生を選ぶ基準として
「運と愛嬌」 の二つをあげています。
商売をしていく中で、どういう要素があればお客様に愛されるか
ということを、松下なりに考え続けたのでしょう。
代理店会議でのこと商務中心、ある社長さんが急逝し、そのご子息が後
を継がれていた。 そのことを耳打ちされた松下は彼のところへ歩
みより、こう声をかけました。
「君のお父さんは頑固な人やったで。 しかしまぁよくやってくれ
はったわ。 自分はほんまに感謝しとるんや。 ああいうお父さん
やからいい後継者ができるんやな」 言われた人は悪い気はしま
せん。 これから、ますます頑張ろう、と言う気持ちになる。
そうした、人を鼓舞する言葉をさっと言えるのも、松下のサービス
精神の一つだと言えるでしょう。 真々庵にお客様を招くときでも、
お客様が訪ねてこられるニ時間前には到着し、松下は我々所員に
細かく指示を出しました。 庭に水を打つ時は、玉砂利がちょうどよ
い具合に濡れていなければならない。 座敷の座布団はきちんと
揃え、前後ろ、表裏を間違えてはならないなど。 その気配りは徹
底したものでした。 また、お客様がお帰りになる時には自ら玄関
まで送り出し深々と頭を下げながら、車が見えなくなるまで見送っ
ておられました。
Posted by 別摔在熟悉的路上 at
18:54
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